昨日お見えになった方は仙台の方で私の娘が仙台に居た頃奥様と知り合っていたと言う。宮城県指定伝統的工芸品玉虫塗と言う工芸品の製作所の社長さんだった。持って見えた漆塗りの工芸品はどれも綺麗な器ばかりで、金の絵付けはシルクスクリーン印刷だと言っておられたが、私等印刷業会にはない金の発色は素晴らしかった。ただ印刷面積と位置が限られているので、その範囲を広く器の淵近くまで絵付けをするにはパッド印刷でなければ出来ないと言って「なんでもくん」の研修を受けに見えたのだった。
 早速娘が持って見えたイラストレーターデータを出力しポジを製作し、製版して見せた。その版で持って見えた漆の皿に白インキで印刷して印刷方法を知って貰った。白インキには硬化剤を入れたので色落ちする事は無いだろうが、インキ類は先方の得意な漆色で印刷は出来ます。我が社がインキを供給する必要はありません。
 持って見えた物の中には漆塗りのボールペンも有りましたが、またワイングラスも有りました。そのワイングラスは記念に置いていきますと言って頂いてしまった。ワイン好きの家内など大喜びです。買えばかなり高額と思います、塗りがグラデーションのように変化している、握り感触もガラスとは違うもので安物のワインを飲むには勿体ない感じがします。
 伝統的工芸品製作に「なんでもくん」が役に立つ事は私としても誇りを感じます。人柄の良い社長さんとも知己を得た昨日も素晴らしい一日でした。