今や日本は人口は減り続け少子高齢社会になっている。世界でも日本民族が最長寿命になっている、しかも人生100年時代と言っている。その百年を如何に生きるかが問われるときでもある。
 年末の「朝まで生テレビ」と言う番組で各界の有識者がこれからの日本の経済その他を論じ合っていたが、結論としては混迷する時代だと思わざるを得なかった。世界各国も流動的でどんな事が起こるか分からない。
 行く先の見えない暗夜を行くようなものでしかない。そんな時100年前の明治維新に日本変える若者たちの指針となった儒学者佐藤一歳の言志四録を思い出す。
 有名な一説に「一燈を提げて暗夜を行く。暗夜を憂うること勿れ。只だ一燈を頼め」と有る。この1燈と言うのは自分の信念でありまた自信でもあり、アイデンティティーでもある。自分をシッカリ確立して居たら憂うることなど無い、明かりで見える所を進んでゆけば良いと言う事だと思う。
 また一歳翁は「少(わか)くして学べば、則(すなわ)ち壮にして為(な)すこと有り。壮にして学べば、 則ち老いて衰(おとろ)えず。老(お)いて学べば、則ち死して朽(く)ちず。」とも言っている。
 私もいつの間にか高齢者になっている。年老いても学ぶことも多い、ましてや最近は分からない言葉や分からない事象が多い、学ばざるを得ない。理解できないことも多いが自分なりに消化するしかないが、老いて人に教えられることも多い。また私ならではの経験を人に伝える事も私のミッションにしている。100歳までは道が遠いいが、健康であれば難しい事でもないだろうと心に決めた。
 「あだち新製品開発講座」で佐藤一歳翁の言葉を話したことがあるが、それを聞いて目覚めたと言って自分の会社の指針を変えたと言う人も現れている。私も少しは足立区のために役立っているのかも知れない。
 足立区に生まれ足立区で学び足立区で生きている、足立区大好き人間だが、足立区に足を運んでくれる人に感謝している。毎年の事だが、この五月に仙台の中学生が就学旅行で足立区のもづくり体験に来る。ものづくりに関心を持つ子を育てるのも私の役務と思っている。