昨日の午前は体力勝負、午後は知恵勝負だった。午前中は洗面器の底に印刷するものだった。当社には大型の「なんでもくん」がある。大きなパッドが装填出来、大きな面積へのパッド印刷が可能なものになっている。大きなパッドを押すには体力を使う、大きなパッドを押すのにはテコの原理を活用しているが、小手先だけでは押し切れない。体重をかけて押すことになる場合が多い。風呂桶の底に印刷するのは体全体を使う肉体労働と言っても良いだろう。日頃の運動不足を補うものとしては格好の仕事になる。
 昨日はサンプルとして娘が言うには2個の印刷で良かったのだが、折角セットしたのだから注文全量を午前中に片付けたいと昼飯を1時間ほど伸ばし、娘と共同作業で仕上げてしまった。午後には家内とお彼岸のお寺参りに行く予定を組んでいたのだったが、家内が急に行かなければならない用件が出来てしまいお寺には行けないと連絡が入ったので、急ぎで納期があまりないと言うヘッドフォンの試作サンプルが届いていたので午後はその印刷受け治具を作って置こうと予定を変えた。
 ヘッドフォンへの印刷は時々あるので治具を簡単に考えていた。ヘッドフォンと言えば概ね音楽を聴くためのものと思っていたが、今回来たのは強力なバネをで耳を塞いでしまうような物で、試しに耳にかけてみたら音がほとんど聞こえないような代物だった、どんな時に使うのだろか。
 送って来ていたものは耳当てをつなぐ部分が強力なバネになっており、広げるにはかなり力が要る。その強力なバネを開いて治具にセットするにはどんな治具を作れば良いのか考えなければならないものになった。耳あての部分には柔らかいクッションが付いているので固定する治具を造るのが問題になる。指定の有った印刷位置を確保するのに考え付いた方法でやってみることにしたが、人の顔幅くらいに広げてセットする治具にしなければならない。色々思案して治具を造ったがそれを印刷機にセットするにはそのままではセット出来ない高さになってしまっている。通常セットしてあるアタッチメントをばらさなければセット出来ない、その作業もし印刷テストをしたら良い出来だった。この仕事をメールで請けている娘がテスト印刷したものを写メールで送ったところ、先方も休みでなく写メールを見ていたらしくOKと言って来た。
 セットをそのままにしておけば月曜の朝一番から印刷が出来る、そうすれば先方の希望の納期に間に合うことになると言ったら月曜一番に着くように送るからそのままやって欲しいと言うことになった。
 場内の仕事の予定が目一杯入っているが、その前に休みに仕事が一つ完結したような気分で昨日は満足して帰って来た。お彼岸は明けてしまったが、今日はお天気も良く墓参りに行けるだろう。