「あだちメッセ」初日の午前は天候が良くなかったせいか来場者が少なく拍子抜けの感があったが、午後は私のブース前は来場者が切れ間なく来られて喋り通しだった。気温が高く湿度が低かったせいか喉の渇き一寸の間を見出し、自販機までドリンク茶を買いに行った。留守中に私を訪ねてお客さんが見えていたと隣のブースの留守を預かってくれるしまやさんが言っていたが何方だったか分からなかった。
 展示会と言うと毎回石に「ツキを呼ぶ 福石」と印刷して貰っていたが、今回は私の顔写真をいつも持ち歩く名刺の文字の開いているところに印刷して見せた。皆その印刷の鮮明さに驚く、石に印刷してもその精度が変わらないのでさらに驚く、パッド印刷が如何に高精細な印刷が出来るかを米粒に印刷したサンプルをルーペで見て貰うとさらに驚く。名刺を持ち帰る人が多く、次々補充するため印刷を続ける忙しさに追われる状態だった。帰り際に人の流れが途絶えた時に20枚ほど今日のために印刷しておいた。
 先週の東京都中小企業振興公社の「産業セミナー」に来られた人が3人ほど見えていたが、私が佐藤一斎の言葉を紹介したのが強烈に印象に残ったと思う人が来て、ネットで調べた佐藤一斎に関する資料を何枚もコピーしたものを持参して私に見せて凄い人だったのですねと言っていた。
 佐藤一斎は幕末の儒学者だが明治維新を遂行した志士達に大きな影響を及ぼし、特に西郷隆盛など一番影響を受けた人だった。
 現在の日本も人口が減る時代で、仕事も減る。現内閣の支持率にも見えるが先の読めない幕末のような変化の時代に突入しているのかも知れない、先行きの時代に不安を持っている人も多い。だから私は「産業セミナー」で「一灯を提げて暗夜を行く 暗夜を憂うるなかれ 一灯を頼め」と佐藤一斎の言葉を紹介し、暗夜とは先が見えない暗い時代でも一灯(自分の信念)を持っていれば恐れる事は何も無い、自分の信念に揺るぎが無ければ先に進んでいける、と言いたかったのだった。当日にも居たが佐藤一斎に関心を持った人が何人も居たのには私も驚いている。
 「あだちメッセ」でも色んな人と巡り合っているが、「なんでもくん」を自信をもって紹介している。「なんでもくん」は世の中に役立つものと信念を持っているからパッド印刷の伝道師と自称しているがそれに異論を唱える人は皆無と言っても良い。パッド印刷と言う印刷技法が自ら出来るものと教える人は何処にも居ない。だから日本中から安心堂を訪ねる人が多いのだと思う。
 今日は二つの大商談会が開催され昨日に倍して人が寄る可能性が有る。今日は「なんでもくん」をフル活動させよう。一人でも多くの人にパッド印刷が自社製品、自社事業を進化させ高付加価値を生み出す事を知ってもらいたい。