やはり府中は遠い。東京で私は長い年月生きてきたが、京王線に乗車するのは初めてのことだった。江北駅から日暮里・舎人ライナー乗ったが休日にも関わらずかなり混んでいた。西日暮里から山手線で新宿までがこれまたギュウギュウ詰め。新宿に着いたら京王線に乗り換えるのだが、あらかじめ調べておけば良かったのに乗り場の選択が分からなかった。特急に乗れば3駅目が府中だが、それも結構時間がかかる。待ち合わせ時間に10分ほど前についたがやはり距離感は相模原以上に感じた、電車が混んでいたからだろう。
 手伝ってくれる甥っ子は既に着いていたが今日は甥っ子と二人になってしまうかも知れない。5階の紳士売り場での朝礼で皆に「元氣源」のバランステストを紹介し、売り場の責任者と「元氣源」を採用したバイヤーの責任者が丁寧に説明してくれた。
 流石に一流の百貨店の仕事に対する取り組み方には違うと感じさせられた。選挙については義務を果たせと訓示していた、またペヤングの問題にも触れて、気を抜く事の無いよう指示していた。
 10時に開店と同時に娘の知己が駆けつけてくれた。娘の動向はネットでいつも見てくれているらしかったが、「元氣源」のバランステストには驚いていた。「元氣源」の技術は色々なものを開発する源にもなるとその場で考え込んでいた。自分の父親のために購入していただいたが、とにかく開けた途端一番先に買ってくれる人が居たので験が良かったのだろう。次から次へと客が続いた。客といっても店内の店員の数が圧倒的の多かった。店長はじめ常務部長まで来てくれて購入してくれていた。
 伊勢丹通信と言う折込チラシの中にも(安心堂)シューズインソール販売会と紹介されていた。そのチラシを見た人だと思うが5階で人と待ち合わせている人がいた。来た人がそれこそ乳母車に近いような手押し車で来場した。何でも脊椎間狭窄症を手術したとか膝も手術したとか言って、歩くのがやっと、半歩づつくくらいしか足が前に出ない、とにかくあちこちが痛いんだと言っていた。その人に安心堂のインソールを試さして見たかったのだろう。
 果たしてそんな状況の人が「元氣源」を履いたらどんなことになるかと思いつつ、とにかく履いて頂いた。立ち上がった途端足が軽いと言って車を押し始めたが、来られた時の倍以上のスピードで売り場の一角を3週していた。それを見た人も自分は買うつもりもなかったらしいが私も買うと言って購入してくれた。車を押してきた人は車から手を離して歩いてみて、歩ける歩けると言って大喜びしていた。ひと方ならぬ喜びようにはこちらもどんなに嬉しかったか、私が幸せを感じてしまう。
 また店長から食堂前の店内販売の場で30分ほど売ってみたらどうだと言われ、私が行ったときは一足も売れてなかった。そこへ朝の朝礼で私の話を聞いた人が来て、私今ぎっくり腰と膝が痛いの直ぐ履かせてみてと言ってその場で靴に合わせて切って履いてもらった。履いてもらったと同時に店内ではないので大きな声で叫んだ、痛くない!膝も痛くない!コレなんなんですかぁ!と言ったから大勢人が集まってしまった。その店内売り場の人数人も直試しに買うと言って買ってくれた、30分ほどの売り時間だったが店内の売り場より白熱した。
 売り場の責任者の方が「会長さんはいいなぁ、社会貢献している、私もそういう仕事がしたい」と、しみじみと言っていた。私はそういう社会貢献できる場を与えて頂いている事に感謝していると言いたかった。
 私も明日も区役所で展示会があるが、売上を少しでも多くして稼ぎたいと言う気持ちより一人でも多くの人に「元氣源」を知ってもらいたい、普及させたい、そうすれば元気な高齢者が次々生まれる。日本の保険制度にも変化が出るのではないかというような気持ちで広めている。
 百貨店は売上目標というものを設定して、それに向かって最大の努力をする。昨日は想像したより以上の購入者がいて、今日は50足ほど補充に持っていかなければならない事になった。電車が空いていることを願って出かける。