私は「あだち新製品開発講座」でいつも言っているが仕事とは何か、仕事とは人のやらないことをするのが仕事であり、人と同じことをやるのは単なる作業であり、人と同じ機械を使うと作業の競争が始まる。その作業を効率よく処理することを常に考えているようになる。人とは違う使い方を発見し、自分独自の使い方で競争に勝つことになることはある。あるいは人のやらないサービスをすることで成功することもある。私の「なんでもくん」は人とは違ったサービスを発見するきっかけになることがままある、それで成功している人が多い。
 昨日は東北の被災地からお見えになった方で、自社のホールを津波で失ってしまった葬儀屋さんだった。残ったホールがあり、事業継続には事欠かなかったようだ。ところが被災後には葬祭場が次々乱立し競争が激しくなっているらしい。葬儀を自宅で行なう人は滅多にないようにもなっている、家屋を失ってしまっている人も多い、自宅葬はほとんどないらしい。
 それは被災地に限らない、私はほんの5キロ程度を車で通勤するがこの数年で2つ斎場が出来て3軒に増えてしまった。年々人の死亡者数は増え続けている。去年は年間で125万人ほどだったが、これから先20年近くは増え続け、最高170万人台にまでなる予測がある。
 最近は火葬場が増えることがないので、亡くなってから葬儀をするのに1週間くらい間があるのは珍しくなくなってしまった。季節の変動で死亡する人が集中するときもある。いずれ葬儀の一日の中で掛け持ちをしなければならない時が来るかも知れない。
 仙台からお見えの方も数ある中で自分の斎場では他に見られないサービスを考えているらしく、それに「なんでもくん」を活用したいと思って見えたらしい。私が製版をして見せようと思ったが、昨日はどういうことか上手くいかない、私がパソコンの設定で足らないことが有り、それで上手くいかなかったのだが、パソコンが調子悪くてリニューアルしたので初期化されてしまっていたのだった。
 ご自分で版を作ってもらい、ロウソクに先祖代々供養と印刷まで自分でやってみてもらったが、かなり時間が掛かってしまった。車でお見えだったので帰りの時間を気にすることはなかったが、お帰りになったのは8時すぎだった。若いご夫婦だったがおそらくの方たちは「なんでもくん」を使いこなすことになりそうだ。
 仙台には私の娘も居り、「なんでもくん」や「元氣源」を販売したりしているとも話したが、71歳のお母さんがゴルフ三昧でしょっちゅうゴルフにゆくので母親のために「元氣源」を土産に買ってゆきたいと言ってくれた。大概この歳なら足が弱っているからとか、足腰が痛いというのでと言うのがほとんどだが、ゴルフをより快適にやってもらいたいというのは珍しい。元気な家系の一家なのかもしれない、こういう出会いも結構楽しい。