会社として忘年会をするのは何年ぶりだろう、以前は酒が飲めなかろうが飲めようが関係なく全員参加し、関係者を招待し賑やかにやっていたものである。しかしこの数年年の瀬を如何やりくりするかに追われ忘年会などやる気が無かった。また酒を飲める奴とはいつでもノミニケーションをしていたから今更忘年会などと思ったことが無かった、付き合いで仕方なく他者の忘年会に出るのが関の山で自分で忘年会履行するなど考えてもみなかった。
 ところが今年入ってきた社員が忘年会は何時やるのですかと聞いてきた、忘年会を楽しみにしているのだと言う。彼は酒を飲まないし糖尿病を持っているので彼と飲食を共にすることが無かった、酒好きだったら普段一緒に違ったコミニケーションの場が持てていたのにそれが無かったことに気がついた。
 もう一人酒を飲まないのがいる、会社が終ったらパチンコ屋へ直行する、酒などには目もくれない。忘年会などやらなくてよいと思っている、そんな暇があったらパチンコをやっていたい、パチンコをやるために一生懸命仕事をする、そんな人がいる。今年は何年ぶりかに忘年会に付き合わされる、気の毒だが我慢してもらおう。
 一昨日「未来クラブ」の忘年会やった所と同じ場所でやる、一昨日は時間が長く大酒のみが何人も居て割に合わなかったらしい、しょうがないから今日はその埋め合わせをしてあげなくてはと思う。
 話が変わるがいよいよ当社も光電話に切り替えた、マイラインやIP電話の勧誘ももう関係なくなった、迷惑電話もシャットアウトできる電話にした。忙しいときにさも大事な話しがあるかのような勧誘電話に苛立ちを覚えなくなる。他人の紙を無断で消費する迷惑なFAXも遮断できるので少しは経費が変わってくる。
 最近「焚経香」の引き合いが多くなってきた、昨年版材が変わってから金の発色が良くなくなり、発色を良くするのに2回重ねて印刷をしなければならなかった。受注が多くなったら効率が悪く如何しようかと悩んでいたが、やっとその技術改革が出来た、1回で綺麗に発色するような版ができるようになった。どんなに大量な受注でもこなせる自信がついた。
 最近取引の始まった会社では「焚経香」販売に社員全員にノルマが課せられたらしい。一度に「戒名香」を含めて8種類も注文が入ったので驚いた、一人の注文でこれだから本格的に動き出したらどうなるかと思うと嬉しいやら恐ろしいやら。社運を掛けて営業するという、ホンマかいなという思いもあるが私の開発した商品にそこまで入れ込んでくれるのは嬉しい、是非頑張ってほしい。
 思い起こせば「未来クラブ」と縁ができたのも「焚経香」がキッカケだった。区の産業振興課に「般若心経」を見せた時「未来クラブ」入会を進められた、入会したとき全員に配って見せたが大した関心を持ってはくれなかった。
 あれから8年も経つ、技術は褒めてくれたが商品として評価するところが少なかった。3百万円もかけて新聞広告にも出したが一つもとは言わないが全然売れなかった、皆が褒めるのですっかりその気になって受注体制をガッチリつくり、電話を待っていたあの時の惨めともいえる情景が目に浮かぶ。